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ゼミナール マーケティング入門「第9章 取引関係の理解」

【ゼミナール マーケティング入門】
石井 淳蔵 (著), 嶋口 充輝 (著), 余田 拓郎 (著), 栗木 契 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/453213272X/

第9章<取引関係の理解>

○取引関係の構造

・企業にまつわる取引関係(インプット側・アウトプット側)(P.270)

・垂直的連鎖構造(バリュー・チェーン):流通の流れ(時系列)の連鎖構造

・水平的連鎖構造(バリュー・ネットワーク):サービスを成立させる束の連鎖構造

○統合か取引か

⇒3つの基準:生産コスト、取引コスト、資源蓄積

・生産コスト:産業・製品の最適生産規模により判断基準が異なる。

・取引コスト:取引相手の探索、取引条件の交渉、取引結果の検証からなる。
 ⇒相手が機会主義的行動をとるかどうかで取引コストが変わる
 ⇒上記行動を取るかどうかは、サービスの複雑性、少数性

・資源蓄積:生産コスト、取引コストとのトレードオフ(短期と長期)

○中間組織の機能とマネジメント

・統合と取引のハイブリット⇒うまく運用しないと2つの原理のデメリットが顕在化

・中間組織:系列会社、戦略的提携


<演習問題>

1.具体的な製品・サービスをひとつ取り上げ、どのような垂直的連鎖構造と水平的連鎖構造とを通じて、最終的な顧客に便益が提供されているのかを検討しなさい。


SPAブランド:
製造~販売までを統合し、製品ラインは自社製品をメイン(または自社製品のみ)を販売している。(担当するバリューチェーンは長く、バリューネットワークは狭い)
売れ筋の製品等の情報が即座に本部に伝わり、製造する工場にも伝わるため、売れる商品(顧客の需要が大きい商品)が店に並びやすい。

2.マーケティング目標が、短期の収益性におかれている場合と、長期の収益性におかれている場合とでは、統合と取引の選択に対する判断はどのように異なることになるのかを考えなさい。


マーケティング目標が短期の収益性におかれている場合は「資源蓄積」より直近の収益を目指すため、内部への「統合」より外部への「取引」を優先し、長期の収益性におかれている場合は「資源蓄積」を目指すため、「取引」より「統合」を優先する。

3.近年の情報システム技術の発展は、統合と取引の選択問題にどのような影響を及ぼしてきたかを検討しなさい。


情報の伝達が容易になったことにより、「取引コスト」が下がり、「統合」より「取引」を選ぶ傾向が強くなっている。さらに短期的収益を求める志向が強くなっているため、資源蓄積が疎かになっている。

4.中間組織を通じて取引を行っている具体的な企業の事例を取り上げ、この取引を企業内に統合したり、市場取引に切り替えたりすると、どのような問題が生じることになるのかを検討しなさい。


トヨタと系列店:
兄弟車をブランド別に扱わせて系列店同士の競争も促進している。
⇒統合すると、数多くある販売拠点が全て自前となり、また自社内では系列間の競争が利益を侵食することになる。(利益の食い合い、ブランドの淘汰)
⇒市場取引にすると、販売以外のメンテナンス等のトヨタ車に精通していないと困難な業務へ対応は自社で実施する必要となる。ブランドイメージ等の確保が困難になる。