【ゼミナール 現代日本政治】第Ⅰ部レポート

【ゼミナール 現代日本政治】
佐々木 毅 (著), 清水 真人 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4532134072/

○この本の第Ⅰ部を一言で表すと?

 民主党政権の迷走っぷりを批判しまくった内容

○よかった点

・民主党政権党内の人間関係や背景などを知ることができてよかったです。
 民主党七奉行のうち4名が松下政経塾出身(野田、樽床、前原、玄葉)(P.165)
 菅前首相は鳩山政権時では小沢、鳩山、菅のトロイカ体制を作っていたが、鳩山政権失脚時に離反

・会社などの他の組織でも起こり得る「引き継ぎ」の難しさが、長年続いた政権の交代という場合にはより難しかったということが伝わってきました。

・マニフェストで理想を見せないと選挙で当選できず、そのマニフェストが政権の動きを拘束する・・・という自縄自縛っぷりがよく伝わってきました。

○参考にならなかった所、または突っ込みどころ

・第Ⅰ部は日本経済新聞社の政治部と経済部に在籍した人が書いているらしいですが、反民主党でやや一方的な書き方のような気がしました。

・時間が進んだり戻ったりするので若干わかりづらいようにも思いました。

・「一つ目は・・・、二つ目は・・・」などの並列表現が多いですが、節を越えて離れて書かれていて分かり辛かったり、「第一幕は降りた」という慣用表現の後すぐに「第一幕は・・・、第二幕は・・・」とあって紛らわしかったりしました。
編著者が書いているため、誰もチェックしていないのかな?と思いました。

○考えたこと、感想

・官僚が書いた「日本中枢の崩壊」では官僚が政治家を操作しているというニュアンスで書かれていましたが、この本では政治家に官僚が翻弄されているというニュアンスで書かれていました。
内側からと外側からで見え方がこれほど異なるのかと思いました。

・「ビジョナリーカンパニー③ 衰退の五段階」の「第四段階 一発逆転策の追求」と全く同じ動きを菅政権が参議院選でとり、失策を犯しているのを見ると、企業で当てはまることは政治家でも当てはまるのだなと思いました。

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