【Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー) 2010年 10月号】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0040M6VW0/
【マーケティング再考】
多くの企業・・・CRM等の技術で顧客に対応。但し、顧客の深耕より製品のマーケティングが優先
⇒取引を促すよりCLVを最大化する必要がある
「製品⇒顧客」から「顧客⇒製品」のアプローチへ
(事例:IBM、テスコ、アメリカンエクスプレス)
○組織
・CMO(Chief Marketing Officer)からCCO(Chief Customer Officer)へ
・CCOを設置している企業は増えているが役割が定義されておらず不徹底
⇒CCOはCEOの直轄として大きな業務権限を付与すべき
役割:顧客リレーションシップに関する戦略の立案・実行・顧客に関する職能の監督
責任:顧客の収益性向上、CLV・CEQ(カスタマー・エクイティ)・口コミ等が評価される
・顧客マネジャー:ブランド・製品よりも企業対顧客の関係を重視
ブランドマネジャーは自社内でもブランドの乗り換えを許容できない。
製品マネジャーはより狭い範囲において社内利害で衝突する。
・組織を変えるには、価値観そのものの変革が必要(組織変更もその一端を担う)
○4つの職能
・CRM:顧客部門の中心的役割。顧客ニーズの測定・分析⇒ITと分析のスキルも必要となる。
・市場調査:結果の共有は経理や配送等の間接部門も含めて全社的に。分析は総合的視点から個人視点に。CLV・CEQ等の顧客評価指標に関する情報収集も必要。
・R&D:シーズ主体(何ができるか)ではなくニーズ主体(何が望まれるか・望まれないか)
⇒さらに顧客もこのプロセスに巻き込む
・顧客サービス:付加価値がないとみなされ、アウトソーシングの対象となっているが、
顧客との接点として社内で管理する体制に、もしくは詳細な報告を義務付けるようにする。
○従来の指標から顧客評価指標を重視
・製品の収益性⇒顧客の収益性:ロス・リーダー(目玉商品で顧客とのリレーションシップ・接点を構築)
・現在の売上⇒CLV:顧客が生み出す将来価値を現在価値に割り引いた価値
無形資産として評価できれば株主にもアピール可能
(個々の顧客に関する評価指標)
・ブランド・エクイティ⇒CEQ:CLVの総額として企業価値の代替指標に。
(セグメントごとの顧客に関する評価指標)
・市場シェア⇒CEQシェア:市場全体の顧客価値に対するシェア
(市場全体の顧客に関する評価指標)