【自炊男子 「人生で大切なこと」が見つかる物語】レポート

【自炊男子 「人生で大切なこと」が見つかる物語】
佐藤 剛史 (著), 「元気が出る本」出版部 (編集)
https://www.amazon.co.jp/dp/4774513059/

○この本を一言で表すと?

 「自炊」を通して感謝心や豊かな人生とは何かについて考えさせられる小説

○この本を読んでよかった点・考えさせられた点

・タイトルから今風のノリの軽い料理に関するノウハウの本だと思っていましたが、三回ほど涙ぐむほど感動させられるところがある小説でした。

・感謝心の大事さや、自分の周りの人のありがたさなどの大切さが伝わってくる自己啓発書でもあるなと思いました。

第一章 自炊男子の誕生―厨房で「愛」の深さを知る

・主人公の最初の感謝心のない考え方や振る舞いが昔の自分と似ていてグサッときました。

・主人公が共感して(そしてフラれる)彼女の話で「『いただきます』『ごちそうさま』は作ってくれた人が自分の人生の一部を使ってくれた(80年生きる人ならその一部をその素材を作るため、料理を作るために使ってくれた)、という意味での感謝の気持ち」という考え方とその後の家族のエピソードで泣きそうになりました。

・料理を勉強し始めてコツを掴んでいく主人公の流れは、ある程度自分も応用できる手法なのかなと思いました。

第二章 自炊男子の成長―「出会い」で人生は飛躍する

・主人公の中学時代の塾の先生の語り「自分の周りの人が自分の鏡」という話は他の自己啓発書でも書かれていそうですが、平易に書かれていて子供にも伝えられそうなエピソードだなと思いました。

・主人公のバイト先の常連の社長の語り「美しい仕事とは、先の行動を見据えた行動をとる整然とした仕事」の考え方は福沢諭吉の「文明論之概略」に載っていた「第二歩を考えて初歩を踏み出せ」という考え方に似ているなと思いました。

第三章 自炊男子の涙―「食」が人生のhappyを教えてくれる

・農家のウエノさんと主人公のやり取りで、有機作物の難しさと実践しているすごさが伝わってきたような気がしました。

・主人公がウエノさんの所を去る時にウエノさんがお弁当の袋に挟んだ素朴な心遣いの手紙で泣きそうになりました。

・第一章で主人公が自分にできないことをやっている妬みの対象として見ていたイグチ先輩が亡くなったこととその前後のやり取りでも泣きそうになりました。

タイトルとURLをコピーしました