【盾と矛 2030年大失業時代に備える「学び直し」の新常識】レポート

【盾と矛 2030年大失業時代に備える「学び直し」の新常識】
ロバート・フェルドマン (著), 加藤 晃 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4344038487/

○この本を一言で表すと?

 世の中の変化と「学び直し」に関する本

○よかったところ、気になったところ

・全体的に読みやすく、すぐに読み通せる本でした。

・第3章の富士フイルムの事例は少し知っていたくらいだったので、詳しく知ることができてよかったです。
写真フィルムの会社がどのように再構築され、現在に至ってどのような方向に向かっているのかは興味深いなと思いました。
ドイツの鉄鋼・金属商社のクルクナーのアナログ中心から反トラスト法に抵触するほどのプラットフォームを構築するまでの変革は凄まじいなと思いました。

・第4章のスキルの話で、睡眠の話が興味深いなと思いました。
8時間寝るとレム睡眠が増えること、レム睡眠に想像力・同情心・洞察力を支える役割があることは初めて知りました。

・第5章の「逆メンター制度」の話は面白いなと思いました。
35歳以下の若いメンターを見つけるというのは、かなり効果的であるように思います。
オードリー・タンも国民党時代に大臣のメンターになった実績があり、その後民進党政権でデジタル担当大臣に抜擢された話も興味深かったです。

○つっこみどころ

・この本のタイトルである「盾と矛」は本の内容にほとんど関係ない上にそれらが示している内容との関連としてもあまりうまくない例えだと思いました。

・この本のサブタイトル「2030年 大失業時代に備える・・・」も、根拠がマッキンゼーのレポートの一つだけで微妙だと思いましたし、本の内容の「学び直し」を、それも著者の職場であるMOTを推奨するための極端な脅威モチベーションとする意図であると思えました。

・全体的に内容が散漫でまとまっていないように思えました。
薄い内容も多く、転職ニーズやエネルギー関係の数字の根拠なども薄弱であるように思えました。

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