
【香川にモスクができるまで】
岡内 大三 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4794973500/
○この本を一言で表すと?
在日インドネシア人の実態とモスク建立のドキュメンタリーの本
○よかったところ、気になったところ
・地方に住んでいる在日インドネシア人が、モスクを建立しようと志して悪戦苦闘しながら成し遂げるまでのドキュメンタリーの本でした。
その中で仲間のインドネシア人の職業や背景、日本における外国人の立場などが紹介されていました。
・明るい性格、生活などが描写される中で、ふとした偏見や拒否などの話もあり、日本で暮らす外国人の大変さなどが伝わってきました。
・ムスリム同士のコミュニティに属することの安心感と、コミュニティを持続的に存続させるための中心となるものとしてのモスクの存在など、都市部の人間が失った属するコミュニティの重要性について考えさせられるなと思いました。
・在日ムスリムが日本で家族を築いた場合の2世の立場、接し方についても書かれていました。イスラム教に関わらず、2世問題の難しさについて改めて考えさせられるなと思いました。
・中心人物であるフィカルさんの読んでいるだけで不安になるポジティブ思考・行動と、取り巻く人達の様々な動きなど、単純に読み物としても面白かったです。
・フィリピン、インドネシアとのEPAの中の介護士制度について、発効時に気になっていましたが、近年のインドネシア人の介護士の定着具合などが知れて興味深かったです。
○つっこみどころ
・法律や制度、統計などについておかしいところが散見されました。
難民申請が数%通るのは多すぎだと思いましたし、難民申請後に働けるという記述はおかしいなと思いました。
著者が勢いで書いた文章だとしても出版社の編集者はファクトチェックすべきではないかと思いました。
