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【競争の戦略】レポート

【競争の戦略】
M.E. ポーター (著), 土岐 坤 (翻訳), 服部 照夫 (翻訳), 中辻 万治 (翻訳)
https://www.amazon.co.jp/dp/4478371520/

○この本を一言で表すと?

 競争に関する多様な局面を分析した、30年以上前に書かれたのに今でも通用する本

○よかった点

・ポーターと言えば「5フォース」「3つの戦略」「バリュー・チェーン」と表面的にしか知りませんでしたが、この本では様々な条件において置かれうる状況、取り得る戦略が記載されていて、単なるフレームワークではなく、具体的で生々しい話が散りばめられていました。

・3C(市場、競合、自社)が変化したときに、またさまざまな状況でどのような打ち手があるかをこれでもかと記載されていました。

・今がどういう状況か、という打ち手の適用判断の基準も示していました。

・ゲーム理論的に、自社だけではなく周りの動きも考慮した分析がなされていました。

・パートⅡでは業界のライフサイクル別の打ち手についても分析されていました。

・パートⅢでは戦略決定時の検討事項について詳しく述べられていました。

・どういうアクションを起こせばどのようなことが起こり得るか、が検討されていました。

・序文でポーター氏がこれでもかというくらい「ドヤ顔」的に自分でこの本を薦めていましたが、読んでみて納得できる内容でした。

・この本を読んでいて、今考えている事業に関するアイデアや検討事項も浮かんできました。

○参考にならなかった所、または突っ込みどころ

・古い本なので例が古かったです。(でもそれはそれで当時の時代感が掴めて面白かったです。アメリカが相対的に開放されていた時代等)

○実践してみようとおもうこと

・「5フォース」等のフレームワークだけでなく、それを活用した分析や検討すべき事項を自分が立ち上げようとしている事業にも活かしたいと思います。

<概要(第七章まで)>

○第一章

・マネジャーの資質:管理能力等の能力は身に付けられる。必要な根本的な資質は「真摯さ」

・組織の定義:「われわれの事業は何か?」という問いは困難な問題

○第二章

・事業の定義:「顧客はだれか?」という問いが企業の使命を定義する上で重要な問い

・競争相手の定義:対象顧客は業界よりも大きな枠で定義することができる(例:ステータス)

・企業の目的:顧客の創造。その手段は「マーケティング」と「イノベーション」

・マーケティングの定義:真のマーケティングは顧客からスタートする

○第三章

・マネジメントの役割:生産的な仕事を通じて、働く人たちに成果をあげさせる

・マネジメントの焦点:仕事が第一。仕事に合わせる

・働きがいの与え方:仕事そのものに責任を持たせる。生産的な仕事、フィードバック情報、継続学習が不可欠

・専門家との関わり:専門家の知識と能力を全体の成果に結びつけること。専門家の翻訳家になること。

・マネジャーと専門家の立ち位置:マネジャーは専門家の上司となり得るし、その逆もあり得る

○第四章

・成長に必要なもの:いつ訪れるかわからない機会のための準備

・人のマネジメント:人の強みを生産に結びつけ、人の弱みを中和すること

・マーケティングの恥:顧客の欲求が満たされていないから消費者運動が起こる

○第五章

・仕事を生産的なものにするために必要なもの:分析、総合、管理、道具

・自己目標管理:強い動機づけをもたらし、最善を尽くす願望を起こさせる

・働きがいの与え方:仕事そのものに責任を持たせる

・責任を持たせることの成功要因:専門家である分野において、彼らの知識と経験を生かす仕組み

・企業の機能:「マーケティング」と「イノベーション」

・イノベーションとは:科学や技術そのものでなく、価値。組織の中でなく外にもたらす変化

・イノベーションの戦略:既存のものはすべて陳腐化すると仮定する。より新しく、より違った方針。陳腐化したものを計画的かつ体系的に捨てる。昨日を守らず、昨日を捨てることで資源を新しいもののために開放する

・マネジメントの役割:企業の目的を果たす、仕事を通じて働く人たちを生かす、社会の問題について貢献する

○第六章

・マネジメントの正当性の根拠:組織の目的。人の強みを生産的なものにすること

・高度の基準の必要性:事なかれ主義への誘惑を断ち切る手段。失敗するほどの基準が必要。優れている人ほど新しいことを試みる

・トップマネジメント(チーム):メンバーがそれぞれの担当分野で最終的な決定権を持つ。担当以外の意思決定をしない。攻撃し合ってはならないが、距離感を保つ。チームにはキャプテンが必要(ボスではなくリーダー)

・組織の規模、地位:目指すべき規模、地位は「最大」ではなく「最適」

・市場の発展:独占市場より競争する市場の方がはるかに速く拡大する

・規模の不適切さへの対応:トップマネジメントにとって最も困難な問題。勇気、真摯さ、熟慮、行動が必要

・真摯さ:真摯さを絶対視して初めてまともな組織といえる。それは人事の決定において象徴的に表れる

・規模と戦略:規模は戦略に影響を及ぼす。逆に戦略も規模に影響を及ぼす

・マネジャーの目標:どの段階のマネジャーにも明確な目標が必要。目標はあげるべき成果、助けとなるべき貢献を明らかにする

・マーケティングに関わる目標:集中の目標、市場地位の目標を決定して初めて他の目標が定められる

○第七章

・成果と努力:成果こそ活動の目的。成果より努力が称賛されるようなことがあってはならない

・最大の管理手段:配置、昇給、昇進、降級、解雇などの人事に関わる意思決定で、何が必要かを示す