【イギリス型<豊かさ>の真実】
林 信吾 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/406287976X/
○この本を一言で表すと?
イギリスの医療・福祉事情について解説した本
○この本を読んで興味深かった点・考えたこと
第一章 一七・五パーセントの意味
・イギリスでは医療はNHS(ナショナル・ヘルス・サービス)による無料サービスかNHS外の有料サービスかの選択肢があるが、若ハゲの手術はNHSで無料、歯の治療は歯科医がNHSのサービスからほとんど抜けているために有料というバランスの悪さが面白いなと思いました。
第三章 「低福祉・低負担ニッポン」
・高負担・高福祉のイギリスと低負担・低福祉の日本・・・とは単純には言えず、日本は「見えない社会保障」(親の面倒を子が見る、企業の福利厚生)があること、イギリスのように付加価値税(消費税)を上げれば福祉が改善されるとは一概には言えないことなどが興味深かったです。
第五章 ところで、若者は…?
・イギリスではブレア首相によってニート対策で16歳の義務教育終了後、就学していないものは18歳までは就職していても週一回の職業訓練を義務化しているという政策が取り入れられていることは興味深いなと思いました。
第六章 長寿社会と福祉国家
・イギリスの「ゆりかごから墓場まで」が制度疲労していることも興味深かったです。(二か月前までスーパーの店員だった助産師、男女別になっていない泌尿器科、野戦病院のようにセルフサービスの病院)