
【元朝秘史 チンギス・カンの一級史料】
白石 典之 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/412102804X/
○この本を一言で表すと?
「元朝秘史」をわかりやすく紹介・解説した本
○よかったところ、気になったところ
・恥ずかしながら「元朝秘史」という資料の存在を知らず、『元のことをあまり知らないな』と思ってタイトル買いした本でした。
まさか元より前の話で終わっていると思いませんでしたが、これはこれで面白い内容だったなと思いました。
・私がチンギス・カンについて初めて知ったのは学研まんがを読んだときだったと思いますが、学研まんがや世界史の教科書を含めて、チンギス・カンに関する話の大元は元朝秘史だったのだろうなと思えました。
・ところどころに事実以外のことや誇張した内容も含まれているそうですが、元朝秘史は日本でいうと記紀と呼ばれる古事記や日本書紀のようなものかなと思いました。
神などが頻出するわけではないので、時代的にも吾妻鏡くらいの位置づけでしょうか。
・数十人、数百人規模の争いの話から、急激に膨れ上がって万単位の争いになっていくこと、部族内の争いや部族間の小競り合いのレベルから、国家間の争いになっていくことなど、規模感の拡大がすごいなと思いました。
遊牧民族のまとまるのが難しい点と、まとまれば相当に強力な戦力になる点で、前者を克服して後者を活用できれば元々潜在力があったということでしょうか。
・土地ではなく、ヒト・モノ・カネを重視する、というチンギス・カンや遊牧民族の思想は、原始的でもあり、近代的でもあったのかなと思いました。
まとめる者がいなければ小勢力で、まとめる者がいれば大勢力になるという存在だったのかなと思いました。
○つっこみどころ
・「ジンギス・カン」「チンギス・ハン」のどちらかの名称に慣れていたので、「チンギス・カン」という名前には読むたびに少し戸惑いがあります。
資料上そう読むべきなのかもしれませんが、読みやすさを考えて今まで日本で呼ばれてきた呼称を優先しても良かったのではと思いました。
