
【アケメネス朝ペルシア 史上初の世界帝国】
阿部 拓児 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4121026616/
○この本を一言で表すと?
アケメネス朝ペルシアの各王を通して記述した歴史の本
○よかったところ、気になったところ
・アケメネス朝ペルシアに焦点をあてて、各王ごとに詳細に記述されている本でした。
・「史上初の世界帝国」という副題ですが、アケメネス朝の前のアッシリア帝国などもかなりの広さの領域でしたが、アジア・ヨーロッパ・アフリカと三つの大陸に初めて領域を広げた帝国ということでアケメネス朝を史上初の世界帝国と考えたいそうです。
・遺跡から見つかった文献などを丹念に追いかけて、ギリシャ語文献についても批判的に検討を加えて、様々な解釈を含めて紹介されていました。可能性を含めて検討されていて興味深かったです。
・最後に「おわりに―アケメネス朝最後の王?アレクサンドロス」という表題で書かれた内容がありました。
ダレイオス三世を暗殺したベッソスを、ダレイオス三世の復讐者という立ち位置でベッソスを追ったからだそうです。
著者としてはこの考えはアケメネス朝時代とヘレニズム時代の連続性を強調するための考えなので否定し、ダレイオス三世が最後の王だと考えているそうです。