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【新版 日本永代蔵 現代語訳付き】レポート

【新版 日本永代蔵 現代語訳付き】
井原 西鶴 (著), 堀切 実 (翻訳)
https://www.amazon.co.jp/dp/4044009074/

○この本を一言で表すと?

 元禄時代の商人小咄集

○面白かったこと・考えたこと

・日本史の授業で書名と著者名だけ知っていた「日本永代蔵」を読めてよかったです。

・最初に現代語訳、その後に原文とその解説という構成になっていて、現代語訳はすっきりと読め、内容を把握してから原文と解説を読むことができたので最後までじっくりと楽しく読めました。

・銀一千貫目が現代換算で二十二億円相当であることなど、お金についての注釈が都度入っていて参考になり、登場人物がどれほどの金持ちだったのかなどがよくわかりました。

・苦労し続けて稼いだ一代目とそれを数年で食いつぶす二代目の話、最初の元手を稼ぐことに苦労してそれから事業を拡大していくことは順調という話など、現代でも通じるような話がいろいろありました。

・真面目な人が、ふとしたきっかけで遊びに走って身を崩す話など、今でもありそうな話だと思いました。
「若い頃に遊んでおいた方がいい」と年配の方がよく言っていましたが、真面目一辺倒だと危険だということを伝えたかったのかなと思い当たりました。

・人を騙す商売で一時期はうまくいってもそれは長くは続かないということは、自分や他の人のいろんな事業の栄枯盛衰を見てきて本当にそうだと思いました。

・京都で「始末」することが大事とよく言われる話で「それを節約するために時間をかけたら余計に効率が悪いのでは?」と思ったことがありましたが、その心掛けを養うことが大事だという話を聞いたことがあります。
「日本永代蔵」の各話を読んでみてそれを思い出しました。

・多芸を身に付けながらも貨幣の見分け方や十露盤の扱いができずに商人として身を立てることができなかった人が登場しますが、いろいろな分野の本を好き放題読んでいる自分とオーバーラップしてドキッとしました(でも反省はしていません)。

・解説で巻一~四と巻五~六は出版された時期が違うと書かれていましたが、確かになんとなく雰囲気が違うなと思いました。

・江戸・京都・大阪・堺など、各都市の商人の気質の違いなども話の舞台になっている場所の違いで書き分けられていて面白かったです。

・小学校の頃に時代劇で両替屋が登場して、当時はお釣りを返すということがなかったのだと聞いたことがありましたが、なぜそれで店として運営できるほど儲かるのかはよく分かっていませんでした。
「日本永代蔵」を読んで、両替屋のニーズなどがよく分かった気がします。

・江戸時代の初期でも商品経済、商品資本経済がうまく回っていて、相場での契約の順守などが守られていたという風景が書かれていて、当時の日本がかなり進んでいたということを実感させられました。