【スイッチ!】
チップ・ハース (著), ダン・ハース (著), 千葉敏生 (翻訳)
https://www.amazon.co.jp/dp/4152091509/
○この本を一言で表すと?
変化するための障害とその克服の仕方を多方面からわかりやすく解説した本
○よかった点・考えた点
・変化するために必要な要素を環境と感情(象で比喩)と理性(象使いで比喩)としているのは明快で分かりやすいなと思いました。また感情と理性の関係と象と象使いの関係の比喩が分かりやすかったです。
「変化」についての3つの意外な事実として「人間の問題に見えても、実は環境の問題であることが多い」「怠けているように見えても、実は疲れ切っている場合が多い」「抵抗しているように見えても、実は戸惑っている場合が多い」を第1章で挙げていて、最初は少し違和感がありましたが、読み終えてから考えるとすごく腑に落ちる内容だなと思いました。
・各章ごとにその内容を使って考えてみる「クリニック」があり、身につけるところまでサポートしている本だと思いました。
・自分自身が行動できていない要因として考えられること、実践するとうまくいきそうだと思えるアイデアが散りばめられていました。
これだけ自覚を促して行動を動かすことができる本はなかなかないなと思いました。
象使いに方向を教える
・変化する、その方向に自分を方向付けるための考え方や方法がまとめられていました。
・成功事例を「ブライト・スポット」として徹底的にそれを探して徹底的にそれに基づいて展開すること、幅広い選択肢より具体的な行動を述べている明確な台本が方向付けに重要であることにより、目的地を指し示すことで象使い(自分の理性)に方向を教えることができることが理解できました。
象にやる気を与える
・どうやったら変化したいと思った方向に向かうやる気がでるのか、その考え方や方法についてまとめられていました。
・やる気になるような、変化を起こした先に向かいたくなるようなイメージを持つ・持たせること、変化を細かくして各要素をクリアしやすくすることで進みやすくすること(最初からポイントがついたスタンプカード、簡単に着手できる最初の一歩)、自分の価値観に関わるアイデンティティに貢献するような目標をつくること、できないマインドセットからできるマインドセットにかえることにより、象(感情)を目的地へ向かわせる、向かいたくなるようにする方法が理解できました。
道筋を定める
・環境を変えること、習慣を作ること、仲間を作ること、と自分の象と象使いの外側(自分のその場の意思以外)にあるものにアプローチすることで変化を実現するという考え方は妥当だなと思いました。