【ゼミナール マーケティング入門】
石井 淳蔵 (著), 嶋口 充輝 (著), 余田 拓郎 (著), 栗木 契 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/453213272X/
第7章<消費者行動の理解>
○消費者行動の考え方
消費者の理解―購買行動の違い(生産財と消費財)(P.200)
製品・サービスと消費が結びつくのは「購買」
マーケティング担当者の志向の枠組み
・マーケティング・コンセプト:消費者⇒製品・サービス(外から内へ)
・販売コンセプト:製品サービス⇒どのように売るか(内から外へ)
分析の枠組み:インプット―アウトプット分析(プロセスはブラックボックス)
メカニズム分析(プロセスを細かく分析)
○購買意思決定の分析
最適な製品・サービスを評価⇒消費者情報処理
⇒知覚と評価:ボトムアップ(属性の積み上げ)、トップダウン(特定の属性で絞る)
⇒ボトムアップとトップダウンの組み合わせ⇒ヒューリスティクス(自分ルールみたいなもの)を決める
⇒二重の選択:製品・サービス、ヒューリスティクス
購買の必要・欲求を確率⇒手段―目的の連鎖
⇒消費者情報処理を動機付ける
⇒どこまでもさかのぼれる⇒さかのぼることで必要や欲求が相対化(選択肢が増える)
⇒但し、消費者情報処理能力の限界により相対化は遮断される
⇒連鎖が循環する(手段⇒目的⇒手段⇒・・・)
○市場の細分化
購買行動の多様性⇒細分化(グループ化)⇒メリット(ニーズへのフィット)、デメリット(規模当たりのコスト増)⇒満たすべき条件(独自性、十分な規模、確実性)
○消費者をリード
消費者調査ではわからないことがある。⇒推測に頼りすぎると独善的に
⇒回避策として「製品・サービスの属性」から「消費者の属性」に着目
<演習問題>
1.消費者情報処理に用いられるヒューリスティクスが異なると、マーケティングの手法や活動はどのように変化するか検討。
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ディスカウントされている商品だけを見る・・・価格を前提としたマーケティング
見慣れたブランドだけを見る・・・ブランド認識⇒プロモーションメイン
商品のサイズだけを比較する・・・顧客層を識別し、細分化して各層向けのサイズを提供
2.購買の必要や欲求を構成する「循環する関係」を生成するには、どのようにマーケティングミックスを構成すればよいかを、具体的な製品・サービスで検討。
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過去の「コカ・コーラ」
プロモーション・流通チャネル:自動販売機の台数シェアを圧倒的に確保し、ブランド認知度向上と選択肢の制限
3.興味のある企業を取り上げ、どのような軸で市場分析を行い、マーケティング・ミックスを変化させているか検討。
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「コカ・コーラ」
シチュエーションごとに品揃えの変更:路上、店内、○○会場内で対象顧客を変え、品揃えや価格帯を変える。
4.顧客との関係の創造と維持が顧客の意向に忠実に従っていれば言い訳ではない理由を整理。
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・顧客自身が知らない欲求の存在
・まったく新しいパラダイムの商品(存在を知らないため、欲求の持ちようがない)
・全て忠実であると詳細であればあるほど割に合わない(過剰な細分化によるコスト増大)
5.事業ドメインの設定が異なると、消費者調査で把握した内容への対応がどう変化するかを検討。
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事業ドメインの設定の仕方によって、意向や要望にどの程度応えられるかが異なる
(一定時点で同一の資源を有している企業どうしてもドメイン設定次第で蓄積する資源の方向性が異なってくる)