【戦争の日本中世史】簡易レポート

【戦争の日本中世史】
呉座 勇一 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4106037394/

○この本を一言で表すと?

 中世の「戦争」に関する様々な固定観念を疑って別解を述べた本

○よかったところ、気になったところ

・鎌倉時代もいくつか「〇〇の乱」のような争いが年表で出てくるので、それなりに戦争・戦闘があったものだと思っていましたが、かなり戦争の少ない、武士が戦争経験を持たないくらいの時代が続いていたことを初めて知りました。

・「悪党」について、自分で名乗ったことはないこと、相手に対するレッテル貼りの面、訴訟用語としての使い方が多かったことなど、興味深かったです。

・階級闘争史観で見られることの多い「下剋上」に対して、それ以外の視点で見る、というテーマで、至るところで階級闘争史観とそれに反する考え方が述べられていました。

・「一揆」や「徳政令」の様々なパターンについて述べられていました。
「一揆」にいろいろな種類があることは知っていましたが、「徳政令」が借金棒引はむしろ少数で、寺社に対する支援が主目的だったことは初めて知りました。
初めてこの用語を知ったのが桃太郎電鉄の「徳政令カード」だったからか、割と一つの定義に囚われていた気がします。

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