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【毒になる親 一生苦しむ子供】レポート

【毒になる親 一生苦しむ子供】
スーザン・フォワード (著), 玉置 悟 (翻訳)
https://www.amazon.co.jp/dp/4062565587/

○この本を一言で表すと?

 親のせいで苦しむ人の原因究明とその対処法を書いた本

○この本を読んで興味深かった点・考えたこと

・どのような親が子どもにとって「毒」になり、どのような影響を及ぼすかがかなり具体的に書かれていて、日本でもこの本で書かれたような家族は思い当たるなと思いました。
若干、解決策が薄いですが、そういった家族の親に読ませることで自覚を促せるかもしれないなと思いました。
ただ、「毒になる親」本人がこういった本を読み通せるかどうかは難しいかもしれませんが。

・誰でも「毒になる親」になる可能性がある以上、親になったら・親になる前にこの本を読んでおくことでやってはいけないことがある程度わかるかもしれないなと思いました。
ただ、重たい暗い話が多いので、それなりに心が強くないと読んだだけで凹む可能性もありそうです。

第一部 「毒になる親」とはどんな親か

・「毒になる親」の類型として、「神様のような親」「義務を果たさない親」「コントロールばかりする親」「アルコール中毒の親」「残酷な言葉で傷つける親」「暴力を振るう親」「性的な行為をする親」の7種類が挙げられ、最後の章でどうしてそのような行動をとるかが書かれていました。
該当する事例を知っているとかなり重たく感じ、その子供の苦労がより伝わってくるなと思いました。
そういった親を持った子供がどういった影響を受けるか、何千人も観てきた著者が書いただけあって、かなり実際例の描写が細かく書かれていました。

第二部 「毒になる親」から人生を取り戻す道

・「親を許す必要はない」という意見はあまり聞かない方向性の意見だなと思いました。
「毒になる親」が許されないのは「毒になる親」自身の責任であり、その子供は許すことで受ける弊害を考慮して「許さない」という選択肢も持っておくべきというのは、感情的に反発する人はいるかもしれませんが、なかなか現実的な意見だなと思いました。

・「考え」と「感情」と「行動」を分けて、それぞれのそれぞれに対する影響を書いているのは対処すべき対象を見極める上で重要だなと思いました。

・「毒になる親」から「独立」する方法がかなり力を入れて書かれていて、独立する意思を示すだけでも、仮に「毒になる親」が全く考えや行動を変えなかったとしても「子供」はその影響から逃れることができるというのは、全体として「親の責任」と他者に責任を回している内容の中では目立って主体的だなと思いました。

・親が年老いていても、親が死亡していても、その「独立」を果たすことができると書いているのは、どのタイミングでも「独立」ができると示す意味で親切だなと思いました。

○つっこみどころ

・これも一つの考え方だとは思いますが、「親のせいであり、自分には責任がない」ということを主張し過ぎていて、精神的な逃げ道の多すぎる本だと思いました。
著者自身がそうではないとフォローしてはいますが、内容がそう主張してしまっていると思いました。

・カウンセラーやセラピストの必要性が強調され過ぎていて、著者の営業用の本かと思えました。

・第一部の毒になる親の類型に力が入って、第二部の解決策の内容が薄くなってしまい、帯に書いてあった「10万人の心を癒した名著」や背表紙の「“現実の希望”にみちた名著」は過言だと思えました。