【Z世代のアメリカ】レポート

【Z世代のアメリカ】
三牧 聖子 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4140887001/

○この本を一言で表すと?

 著者の視点から見たアメリカ素描の本

○よかったところ、気になったところ

・フェミニズムやジェンダー的な論点が多く、かなり尖った視点で見たアメリカの近年の特異なトピックが語られていました。
アメリカの全体像はこの本ではあまりわからないかもしれませんが、趣旨は一貫しているように思えました。

・近年の民主党の動きの批判が多かったなと思いました。
オバマ「ドローン大統領」やその継承者のバイデン大統領、多様性を象徴する副大統領だったカマラ・ハリスへの不信感など、その支持層の思惑から外れそうな動きが多いようです。
ポリシーミックスが共和党(保守・プロライフ・男女の役割強調等)と民主党(リベラル・プロチョイス・LGBTQ尊重等)の二択になる中で、主張と支持層の方向性が近い共和党のほうが根本的に有利になりそうな印象があります。

・ロー判決はプロチョイス、プロライフを語る文脈でその土台になるような判決だと思いますが、プライバシーの権利として中絶を認めたというプロチョイス派にとっての弱い根拠であること、ノーマ・マコービーの虚偽による訴訟の勝訴であり、ノーマ・マコービーがその後金銭を目的にプロライフ派の主張をしていたことなど、いろいろ衝撃的だなと思いました。

○つっこみどころ

・全体として、ざっくりとしたアンケート結果と著者の主観によってアメリカのZ世代が語られていて、その影響が過大に語られている印象を受けました。
全体的に客観性に欠けるとも思えました。

・本のタイトルの割にそれほどZ世代が主題になっておらず、Z世代の主張というものを仮定して著者の主張を述べているだけという印象を受けました。
また、中村医師の話を成功例としてアメリカの他国へのアプローチを批判したり、成功例とアメリカの失敗例という対比がいくつか出てきましたが的外れなように思えました。

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