
【戦国武将、虚像と実像】
呉座 勇一 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4040824008/
○この本を一言で表すと?
各時代の歴史描写について論説した本
○よかったところ、気になったところ
・呉座勇一氏の本ということで、戦国時代当時の文献にあたって小説なので書かれている虚像を批判的に考察する本だと思っていましたが、時代によってどのように描写されてきたかの論考の本でした。
自分の期待とは違っていましたが、これはこれで面白かったのかなと思えました。
・歴史小説の題材となるような人物が、時代背景、当時の権力者への配慮などで描写が異なること、当時の思想に照らし合わせて行いが判断されたこと、二次資料・三次資料や伝聞などで時を経て話が拡大されていったことなどが人物別で書かれていました。
・歴史小説家によるオリジナル要素は意外と少なく、司馬遼太郎さんの小説も徳富蘇峰の文章を参考にしている点が多いなど、時代を追っていくことでわかることが結構あるのだなと気付かされました。
○つっこみどころ
・終章の歴史小説家への批判は少し的外れなように思えました。
一般大衆への歴史観への影響などで困らされている歴史研究家の立場からの意見なのかもしれませんが。
