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【メディア社会―現代を読み解く視点】レポート

【メディア社会―現代を読み解く視点】
佐藤 卓己 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4004310229/

○この本を一言で表すと?

 メディアの歴史とメディアと社会の関わりについてのトピック集の本

○面白かったこと・考えたこと

・メディアについての50のトピックを3部9章に振り分けて載せた本でした。
メディアの定義からメディアの意義、歴史などについて、それぞれ短いトピックで端的に語られていて読みやすかったです。

Ⅰ 「メディア」を知る

・メディアという言葉が、媒介を意味するラテン語のミディウムの複数形であること、情報という言葉が「敵情の報告」の略語であること、終戦の日が9月2日の降伏調印の日ではなく、8月14日のポツダム宣言受諾の日でもなく、玉音放送を流した8月15日とした日本らしさの考察などが興味深かったです。

Ⅱ メディアの<現在>をどうみるか

・元々は「輿論」と「世論」として別の言葉だったのが、「輿論」の「輿」が常用漢字ではなくなったのでこれも「世論」になってしまい、「セロン」と「ヨロン」という読み方の違いで区別されていること、世間の雰囲気や流言飛語などを意味する「セロン」と建設的な公論を意味する「ヨロン」が同じようなものとしてまとめられているというのは、用語一つとっても同じ漢字にするだけで混同され、俗化してしまうものだなと思いました。

・世論調査が誘導的になったり、政治や政治家をステレオタイプ化する報道ばかりになったり、マスメディアの「ヨロン」のための機能の劣化は確かにその通りだなと思いました。

・ファシズムが「黙れ」と言ったのではなく「叫べ」と言った、という民衆の政治過程への参加阻止ではなく、むしろ政治過程に参加することを推進していたというのは興味深い見方だなと思いました。
今の各国のポピュリズム政党も似たような傾向があるように思えました。

Ⅲ 変動するメディア社会

・メディアが情報を伝達するための装置ではなく、情報を過剰に伝えないための装置であるという見方は興味深いなと思いました。

・今日のテレビが「情報弱者のメディア」であるという考えも厳しい言葉ですが一理あるなと思いました。

○つっこみどころ

・「メディア」「情報」「ジャーナリズム」など、それぞれを定義しているものの一緒くたに語られていて、区別が分かりづらいなと思いました。