ゼミナール経営学入門 「第13章 経営理念と組織文化」

ゼミナール経営学入門 第3版
伊丹 敬之 (著), 加護野 忠男 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4532132479/

第13章<経営理念と組織文化>

○経営理念

理念的目的、理念的規範
⇒意義:人々が理念を徹するインセンティブ、行動指針、コミュニケーションのベース

○組織文化

(抽象的レベル)価値観、パラダイム、(具体的レベル)行動規範
⇒意義:モチベーションのベース、判断のベース、コミュニケーションのベース
 ※経営理念と組織文化は共通することが多い(経営理念は主体的なアクション、組織文化は結果?)

○組織文化は共有してこそ

 ・生成段階

   価値観・・・経営理念、組織の成功体験により

   パラダイム・・・組織の価値観、日常的経験(モノと技術、市場の影響、経営システムのあり方、具体的な手本)

 ・共有段階

   わかりやすく表現、具体的行動の共有、象徴の共有、教育、選抜
   ⇒定着しない理由:トップのコミットメント不足、共通体験不足、経営システム整備不足

○パラドックス・・・自由と規制

○逆機能

 ・思考の均一化
 ・自己保存本能


<演習問題>

1.社長室の額の中だけでなく人々の心の中にも経営理念が浸透している企業との差は何か? 経営理念が社長の額の中から出て現場に浸透するためには、何が必要か?

 ⇒経営理念を共有するプロセス(わかりやすく表現、具体的行動の共有、象徴の共有、教育、選抜)がないから。
  ⇒トップのコミットメント、共通体験、経営システムの整備が必要

2.組織文化は「見えない構造」とも呼ばれ、作ろうとしなくても自然にできてしまうもの。 なぜ自然にできてしまうのか?

  ⇒人が集まり、「仕事」という共通の目的があれば、その「仕事」に向けた行動が習慣化され、暗黙知化して文化となる。

3.銀行と証券会社の社員間にはタイプの違いがある。   組織文化の違いか?だとすればそれぞれどのような組織文化か?   もしくは違うタイプの人が証券会社または銀行に行くのか?

  ・銀行員の方が証券会社より受け身的。
  ・「金を預かって運用」と「証券等の金融商品を販売」というスタンスでは異なって当然
  ・銀行はリスク回避的、証券会社はある程度リスクのある商品を扱う。
  ・顧客に対する立ち位置が異なる:銀行と融資先⇒銀行が強い、証券会社と顧客⇒顧客が強い
  ⇒人が会社を選ぶ段階で、その人のリスク選好等によって選ぶ、ともいえる。

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