【満鉄全史 「国策会社」の全貌】
加藤 聖文 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4065162726/
○この本を一言で表すと?
満鉄を様々な背景や関わりから描いた本
○よかったところ、気になったところ
・満鉄(南満州鉄道株式会社)の歴史が、日本の政策や満州の状況、関わる人物などから描写されている本でした。
・国策会社として、どこか国鉄に似ている気がしました。
自社の経営だけでなく、政策に左右されるところなど。
読み始めて東インド会社に似ているなと思いましたが、実際に東インド会社のような会社という設立意図があったと書かれていました。
軍事力は持たされていなかったですが、統治機能は持たされていたようです。
・関東軍と拓務省の間に挟まれていて、日本国内の状況に左右される様子、満鉄調査部の実態、関東軍との関係の変化などが描かれていました。
・十河信二が満鉄の理事として、かなりがっつり関東軍と関わっていて、それでも戦犯として処断されるどころか国鉄でも活躍して新幹線の創設にも関わっているなど、すごい立ち回りだと思いました。