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【戦国日本の軍事革命】レポート

【戦国日本の軍事革命 鉄炮が一変させた戦場と統治】
藤田 達生 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4121026888/

○この本を一言で表すと?

 戦国時代の鉄炮とそれを取り巻く環境について述べた本

○よかったところ、気になったところ

・鉄炮そのものの変遷や、弾の材料や硝石などの物流ルート、鉄炮を前提とした付城戦術、物資の供給を支える検地など、戦国時代を鉄炮から分析した視点が興味深かったです。

・鉄炮の弾の材料が鉛だとまとめて運んで現地で加工できる利点があることなどは初めて知りました。
織豊政権以外だと鉛を使えずに銅や鉄を使った弾が多く、予め加工してから運ぶ必要があったことなどの違いも興味深かったです。

・南蛮貿易がヨーロッパから運んできた物資と日本の物資の公益ではなく、アジア間の物資の貿易だったことは知っていましたが、鉛がタイ産だったことなど、具体的な分析は興味深いなと思いました。

・鉄炮のサイズや火薬の量などの指南書の内容も興味深かったです。大砲が鉄炮の一分類で16世紀から日本にあったのだなと思いました。
司馬遼太郎氏の小説などで、大阪城攻めで大砲が急に登場したりして『この頃からあったのか?輸入物?自国産?』と不思議に思ったことがありましたが、史実上も存在していたというは面白いなと思いました。

・松永久秀が平蜘蛛茶釜と一緒に自爆した描写は、フィクションだと思いますが小説や漫画でよく出てきて、当時にそのような火薬の使い方ができるのかを疑問に思っていました。
当時の指南書の存在などから、可能そうだなと腑に落ちました。

○つっこみどころ

・鉄炮が歴史を動かした、と真正面から切り込む切り口は面白いと思いましたが、数量に関する記述がなく、具体的にどの程度影響があったのかはふわっとしている印象でした。
鉄炮を前提とした付城戦術が紹介されていましたが、むしろ付城戦術とそれを支える技術のほうが革命的では、と思えました。

・中公新書の「太閤検地」では、検地についての文献や数字を検証したうえで、織田検地の成果を疑問視して太閤検地からようやく成果が出始めたとしていましたが、今回の課題本では織田検地を物流の原資として重要視していました。
どの地域で携わったかは記述されていたものの、その成果等には触れられていなかったので、「太閤検地」のほうが正しそうだなと思いました。

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