【未来の年表 人口減少日本でこれから起きること】
河合 雅司 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4062884313/
○この本を一言で表すと?
今後の日本の未来を時系列で表し、その対処法を述べた本
○よかったところ、気になったところ
・ニュースや別の本で知っていることもありましたが、知らなかったことやあまり考えたことがなかったこともあり、勉強になりました。
第1部 人口減少カレンダー
・現在の日本の人口構成から、2065年までどうなっていくかが時系列で書かれていました。
・2017年時点で既に日本人女性の3分の1が65歳以上、2020年には日本人女性の2人に1人が50歳以上、2024年には日本人の3人に1人が65歳以上の超・高齢者大国になることなど、近年に起こったこと、起こっていることだけでもかなりインパクトがあるなと思いました。
・65歳以上を高齢者とすることでその層の年齢層まではあまり意識していなかったので「高齢者の高年齢化」というのは重要なキーワードだと思いました。
・出生数が減少しているのはよくニュースになっていますが、死亡者数が戦後最大になり、今後も増えていくことはあまり意識したことがありませんでした。
・輸血用の血液が不足すること、体力が必要な自衛官・警察官・消防官などの職種に就けるひとが減少することなど、少子高齢化社会がどのように影響するかまではあまり考えたことがなかったので、その大変さがより深く感じられました。
第2部 日本を救う10の処方箋
・高齢者の定義を変える、集住を進める、脱・東京一極化集中、教育制度を変える、子育て支援制度の拡充など、既に言われているようなことから、飛び地合併、セカンド市民制度などの自分があまり知らなかったことまで、様々な対応策が述べられていました。
○つっこみどころ
・日本の悲劇的な未来に対して、著者の示す処方箋が弱く、政府の取り組みと大して変わらないレベルだと思えました。
・続刊が4巻まで出ていますが、続きを読みたいとまでは思えませんでした。