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【年収1億円は「逆」からやってくる】レポート

【年収1億円は「逆」からやってくる】
芳賀 みみ (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/480021694X/

○この本を一言で表すと?

 タイトルの割に地に足の着いた自己啓発本

○この本を読んで興味深かった点・考えたこと

・タイトルからいわゆる「成功本」という印象を受けましたが、意外と地に足がついた内容が多く、いろんなことを見直す機会になりました。

・「省エネ家電・原発等の時事ネタ」「ボツワナ、ミャンマー、中国等の国際情勢ネタ」「歴史ネタ」が妙に深く、勉強になりました。

CHAPTER1 簡単にできる「成功法則」はぜんぶ迷信!

・いわゆる「成功法則」を改めて検証してザクッと切っているのは面白いなと思いました。成功法則より失敗法則の方を学ぶべきというのはうなずけるなと思いました。

CHAPTER2 誰もが「無自覚な行為」を疑おう

・統計は正しくても解釈の操作が可能なこと、マスコミにも意図があること、権威に裏付けられた不安のタチの悪さなどはまさにその通りだと思いました。

CHAPTER3 お金の「常識」も疑ってかかろう

・「お金はコミュニケーションツールである」という考え方は完全に同意できるわけではないですが、面白い考え方だなと思いました。

「人脈」という言葉には私も「人を道具扱いしたようなニュアンスを感じるなー」と思って相手が使っている時以外は使っていませんでした。
知り合いというだけで「自分の人脈」と考える愚かさは、昔自分がそういった考え方を持って反省したこともあり、うなずける話でした。

CHAPTER4 「逆に?」と問いかけると1億円が見えてくる

・ドラッカーに対する「もしドラ」を使った皮肉は面白いなと思いました。ドラッカーが番頭術で日本で流行り、中国では「徳川家康」が帝王学として流行っているという対比も面白いなと思いました。

・この本で書かれている「セミナージプシー」を私は「成功オタク」と呼んでいましたが、それを言葉依存症と見ているのは筋の良い見方だなと思いました。

・1人よりもチームでの方が有利というのは直前に「U理論」という本を読んでいて実感していたことでもあり、考えさせられました。

○つっこみどころ

・CHAPTER2の「投機」と「投資」の定義が一般に使われているものと異なり、またその内容と良し悪しの説明でも違和感がありました。

・CHAPTER2の必要なのはスキルではなく「人材の検索」スキルだという意見には個人的には反対です。
自身にスキルのない人の人材活用スキルにはかなりの制限がかかるのではと思いました。

・CHAPTER4の「徳川家康」は吉川英二氏の著作にはないので恐らく山岡荘八氏と間違っているのだろうなと思いました。

・一般に言われていることを批判的に見ている割には、「知り合いの金持ちはこう言っていた」を無批判に受け入れ過ぎだという印象を受けました。

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