【一気に業界No.1になる!「新・家元制度」顧客獲得の仕組み】
前田 出 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4478006229/
○インストラクター事業の始まりは「家元制度」を壊して「新・家元制度」を築くこと
・「家元制度」10階級以上あり、上に到達するまでが困難。
・「新・家元制度」階級は多くても3段階くらいまで。一番上の階級の人を早めに作って下位の階級の人を作っていく。
⇒「生徒」はつくらず「先生」を作ること!
○「先生」に対する6つの報酬
1.お金・・・指導料+教材販売で稼ぐ仕組みを構築。
2・ポジション・・・「○○先生」と呼ばれる喜び。「○○さんの奥さん」からの脱却。
3.やりがい・・・「ありがとう」と言われる仕事。
4.スキルアップ・・・楽しみながら技術向上⇒できることが増えていく・・・のサイクル
5.仲間・・・居心地のいい空間、自分の好きなことを共有
6.人間性・・・生徒を増やすためには技術だけではなく人間性が必要⇒磨かれる。
○頂上を高くし、裾野を広くする
「80対20の法則」・・・100人の「先生」のうち行動を起こすのは20人程度
⇒行動する20人の地位を高める工夫が必要
⇒この20人について、「先生として教える」以外に「商品を販売する」「アーティストになる」という選択肢をつくる⇒ステップアップの方向性を複数つくり、タイプが異なっている人もフォローする。
○新・家元制度のピラミッドの頂点を高める方法
・百貨店の催事場で展示会を開催
百貨店が展示会に求めているもの・・・イベントによる来場者数の増加。シャワー効果(最上階のイベント会場から下に降りて行って購買)。
百貨店による宣伝・・・各百貨店の顧客(20万人程度)に無料(百貨店の費用)でイベントの宣伝
百貨店のDMでイベントを認知した顧客と百貨店に来店して認知した顧客で来場者のうち50~70%を占める。
マスコミの効果・・・なかなか実際の動員につながらない⇒優先順位は低い。ただし、テレビ取材などで認知度が一気に高まることがある。
先生たちの集客能力・・・「先生」の生徒が来場(全体の30%程度)
⇒滞留時間が長い顧客に⇒飲食店の売り上げにつながり、百貨店側にメリット
動員力を決定づける7つの要因
①告知力・・・何人に広告宣伝できるか?
②認知力・・・何人が媒体の告知を認知できるか?
③反応率・・・認知した人のうち、何人が行ってみたいと反応するか?
④来場率・・・行ってみようと思った人のうち、何人が実際に行くか?
⑤同伴率・・・来場する際に何人の友人を連れて行くか?(招待券を何枚かつければ向上)
⑥滞留時間・・・来場したときに百貨店に滞留する時間。
⑦リピート率・・・一度来場した人が繰り返し展示会に来場するか?
⇒②認知力と③反応率と⑤同伴率が重要!⇒向上させる工夫が必要
⇒告知力が大きくとも、認知されなければ意味がない⇒インストラクター事業が優位
百貨店にとってのメリット(百貨店向けのセールストーク)
①イベント会場での売上・・・ショバ代
②百貨店全体での売上・・・可処分所得の大きな層が普段よりもテンションの上がった状態で購買
イベント開催の主催者側のメリット
先生のブランド化・・・開催・展示実績を作る。
新規受講生の獲得・・・展示会や体験会の相乗効果で意欲向上。
官公庁、業界メーカーへのプレゼンテーション・・・動員力をアピールできる。
・「先生」のブランド化への4つの証明証
①賞状
②受賞作品を百貨店で展示
③受賞作品のキットを百貨店で販売
④受賞作品の作品集をつくる
・美術館で販売
実績がステータスに
公共団体と提携して賞を設定する
○一挙にお客を集める7つの法則
①ブランド力
・器(組織)に冠をつける・・・社団、財団などの公的な団体からの認定や監修をもらうこと(できなければ教授や教育関係者などを巻き込むこと)⇒資格を取った先生のバックボーンになる。
また、官公庁や自治体から賞をもらい、コンクールの冠に
・先生に冠をつける・・・「○○奨励賞」「受賞作品を展示会へ」「受賞作品を作品集や雑誌に掲載」「受賞した先生を雑誌に掲載」⇒「○○さんの奥さん」から「○○先生」へ
生徒としての「先生への憧れ」から先生として「目指すライバル」へ
②口コミ力
女性の習性「群れる・語る・誘う」を利用
③継続力
6つの報酬体系で会員が継続する仕組みをつくる。先生の満足度向上が他の要素にもつながる。
④同伴力
1人のスターよりも100人の先生⇒一人ひとりを主役にすることで同伴力とリピート力が向上(家族、友人、生徒を動員)
⑤購入力
先生になるような人は可処分所得の大きい家庭の主婦が多い。⇒百貨店からしても魅力的(アピールポイントになる)
⑥アート力
主婦の持つアート力は中々のものになり得る(らしい)⇒アートの自覚を養成すること
⑦行動力
研修旅行等の名目があれば容易に企画できる。地方自治体のコンベンションに2,000人動員することも可能。(和歌山のジャパンエキスポ)
・男性には7つの法則が当てはまらない理由
「口コミが起こらない」「友達を作らない」「自由になるお金がない」
○適用事例
「どんなビジネス」でも「どんな成長カーブの位置」でもOK
・自然暮らし検定講座
・ビーズ、押し花の講座
・純銀アートのインストラクター講座⇒アートクレイシルバー市場で三菱マテリアルに勝利
○検定はNO!認定はOK
・検定事業が失敗する理由
1.定期的に行い、毎回人を集めなければならない⇒話題性があるのは初回のみ。
2.最初から市販できるテキストを用意する必要がある。
⇒最初に教科書をつくるコストがかかり、継続するにも広告費用がかかる⇒中小企業にはムリ!
・「認定=インストラクター事業」ならハードルは低い
先生を育てる段階では標準化したテキストがなくても大丈夫+先生が人を集めるから広告費用も低い
⇒ただし、全国展開を視野に入れるなら早めにカリキュラムの標準化、体系が必要となる。
・認定+検定
⇒最初は認定で「先生」をつくり、検定で認知度をアップしていく。
⇒「先生」が各地でピラミッドをつくり、検定受験者を確保する。
○新・家元制度を整備する
1.器をつくる
⇒一般社団法人、一般財団法人の設立
・協会や検定・認定システムをつくる。
2.冠をつくる
・組織に冠をつくる⇒協会に有名人を取り込む(理事の一員、監修など)
・先生に冠をつくる⇒イベント(百貨店、美術館)、コンクール、出版
3.標準化する
・教科書をつくる
・コンテンツからカリキュラムへ⇒作業分析をして落とし込む。
・標準教材をつくる
・先生をつくる⇒指導マニュアルの整備
・全国組織をつくる⇒支部の設立
4.検証する
・検定試験を行う⇒ネット検定、学校・企業で検定
・実力を数値化する。
5.結果を出す
・6つの報酬(お金、ポジション、やりがい、スキルアップ、仲間、人間性)
・業界での仕事をつくる、社会的意義をつくる。
6.コミュニティを作る
・先生をビジネスパートナーにする。
・先生に特典を与える(会員だけの特別講座、教材販売)
・支部組織を充実させる。
・バーチャルコミュニティを利用(SNS、ブログ、メルマガ)
・集い・・・イベント、コンクール、セミナー、教室、展示会、飲み会・食事会、ツアー